バイク乗りというどうしようもない人種になったこと
普通二輪免許を取得しNinja 400という中型バイクを購入してかれこれ半年たった。
半年で5000㎞程度乗ったのでそこまでとは言わないがなかなか乗ったほうだと思う。
そしてバイクに一週間乗れないと結構禁断症状が出てくる程度にははまっている。
なにがそんなに楽しいのか?といえば
「自分の思い通りにバイクという目の前の機械が進んでいく快感」だろう。
正直なことを言えば支配欲以外の何物でもない。そして仮に転んで死ぬことがあれば思い通りに動かした結果バイクと一緒に死ぬ。自分のやったことがダイレクトにバイクに伝わる代わりにそのフィードバックも自分が負う。
自分の所有するカワサキ製のNinja 400は中型最速といわれる程度の加速力を持ち、軽くよく曲がるバイクである。
それゆえ自分の操作した結果がダイレクトに伝わるしダイレクトに跳ね返ってくる。
追い越しをかけるときも適宜ギアを下げてアクセルをひねれば思った通りの速度が出る。中型故パワーが過大すぎることもないが、400㏄故パワー不足を感じることもない。
が、トルクは太いので高いギアでも極端なことをしなければ低速からでもついてくる。
合流、車線変更も速度を極めて短時間に思い通りに設定できるため非常に楽。
合流時に3速でギアを全開にすれば次の瞬間には走行車線の車よりも速く走れている。
自分がバイクに命令を伝え、自分を(物理的に)引っ張る。それがたまらなく気持ちいい。
がその加速力と旋回力は車から乗員を守る設備を取っ払った結果でもある。
その多幸感は危険と引き換えでもある。だがそれすら楽しいのである。狂っているし酔っている。
バイクとは自動車と比べればどうしようもない乗り物である。
夏は暑いし冬は寒い。雨にはぬれる。自動車と比べ危険因子が多い。
正直実用性を考えたら車に乗るべきである。
しかしこのどうしようもない乗り物はどうしようもなく楽しい。楽しいってことは重要だ。
自身を危険にさらす背徳感と不健全な多幸感にまみれながら、アップテンポな曲をかけて夜風に当たりながら走るのは本当にどうしようもない快感である。どうしようもない人種になったのだ。
是非興味があればバイクに乗ってみてほしい。どうしようもない乗り物だが、どうしようもなく楽しいことは保証する。ようこそ。